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"子どもは希望そのもの" そう話す彼女の原体験とは 大津留美咲(27)

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今年最初の投稿

 年明けの仕事等に追われてしまい、投稿が遅れました。そのため、今回が最初の投稿となりました!

 彼女との出会いは大学時代のボランティア。一緒にフィリピンで活動したときは、雨が降り続く作業だったが周囲を盛り上げてくれていた。

 以前紹介した大学の友人と同じく、同団体でリーダーとしても活動。

 

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 大学卒業後は日本企業で働く事を選択したが、彼女もまた自身ができる形でマレーシアやフィリピンと関わりを持ち続けている。

 大学時代から一貫してきた子どもとの触れ合い。現在はどのような仕事をしながら、子供と向き合っているのだろうかーーー。

 

読書好きの少女

 埼玉県で生まれた彼女。小学生時代の習い事は習字とピアノ、学習塾。「放課後は習い事と学校の宿題をしていたかな。なによりも、読書が本当に好きで、ハリーポッター上下巻を3日間で読む程集中していた。運動音痴っていうのもあって、外遊びも好きだったけど、とにかく読書ばかりだったかな(笑)」

 

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バレーボールにハマる女子学生

 中学校入学後は吹奏楽部に入部するつもりだったが、バレー部に入部。徐々に運動音痴が解消され、部活に熱中していった。

 「夏休み期間は5日ほどの休みで、それ以外はすべて部活をしていた。成績も落としてはいけないと両親との約束もあり、テストの前日は3時間ぐらいの睡眠。部活と勉強の両立をしていた(笑)でも、バレーをするためだったから苦労じゃなかったんだよね!」

 高校進学後もバレーを3年間続け、中学、高校生活ほとんどの時間をバレーに捧げてきた。

 

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高校時代の一枚

 

海外への興味は緒方貞子さん

 卒業後は東洋大学、国際地域学部(現:国際学部)に進学。バレー少女はなぜ、海外に興味を持ったのか。

 小学校5年生から高校卒業まで通った、塾の先生の影響が大きかった。

「世界で活躍する日本人と題して、緒方貞子さんを紹介してもらった。緒方さんの生き方や、現地に根付いて働く姿に憧れ、自分も国際協力に興味を持つようになった。」

 大学1年生の時に、フィリピン大学のセブ校に春休みを利用して留学。もっと、現地で暮らす人々の生活や、交流を持ちたいと感じた。

 そんな時に、所属していた英語サークルの先輩がボランティア団体を紹介してくれた。

 

目に見えるもの、見えないもの

 大学2年生の時に、はじめてマレーシアで行うボランティアに参加。以降、4回マレーシアとフィリピンでボランティアをした彼女。そのうちの1回は、日本人参加者をまとめる立場のリーダーを担った。

 彼女にとって、ボランティアの魅力とはなんだったのか。

 「最初は”ボランティアをしてみたい”という純粋な興味だった。はじめて参加した時は、なにかを現地に残そうと意気込んでいたけど、実際はもらえるものが多かった。それは、仲間や、実際に作ったものなどの見える物。それだけでなく、人の想いや感情のやりとり。目に見えない物の尊さも知ることができた。『人生が変わる』って大げさかも知れないけど、私にとって大きな人生のターニングポイントだった」

 

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”怖”という字

 その後は、周囲からの勧めもあり、リーダーとしても活動。県内外問わず、参加者を募り、現地で一緒に活動をする。自らが動く中で、ボランティアをする意義を見出していくことに魅力を感じた。

 

 学生たちを束ねるリーダーという役目。自分が全うできるのかと葛藤した。

 「団体の先輩にリーダーをすることへの不安を相談をした時、『怖れる。という字は、心に布が被っている状態。その布を取ったらAmazingな世界があるよ。それを見てみたいと思わない?』と言われて、見たい!と思って吹っ切れたんだよね」

 

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子ども×教育

 大学卒業後は出版会社に就職。両親はNGOやNPOなどの分野で働くと思っていただけに驚いたそうだ。「フィリピンやマレーシアに行った際、日本のことを良く知らないのに海外で働くのはどうなのだろうかと思った。それなら、日本の企業に就職してみるのもありなんじゃないかなと思って」

 出版会社に入社し、名古屋の学童事業部に配属。

 「民間の学童事業のサービスで、家や学校のお迎え。宿題も見るし、イベント事にも参加。ご夫婦で共働きの家族もあったから、22時まで預かる事もあった。」 

 同事業部で3年間働き、昨年の4月からは、ブロックを使ったプログラミング教室を神奈川県で子どもたちに教えている。
 2020年に小学校でプログラミング授業が必修化されることもあり、今注目されている分野だ。ブロックと専用ソフトを用いてブロックが動くなど、遊びながら学ぶことができる。
 「学生時代から、教育関係や子どもと距離が近い仕事を目指していた。今後世の中で必要とされている仕事に就けていると実感している」

 

伝わることの嬉しさ

 3年間携わった名古屋での学童事業。部署異動後に、子どもを預かっていた両親の方とお会いすることがあった。その時に、言われた言葉が忘れられないそうだ。

 「『うちの子が、”さくちゃんが僕のために叱ってくれていたことが、今になってやっとわかった”って言っているの』と教えてくれた。褒めることもあれば、立場上、叱る事も多々あった。少し大人になって、私が伝えたかったことがちゃんと子どもに伝わっている。とわかり本当にうれしかった。」


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プログラミングの基礎を教えている現在

 それまでは、教える立場よりも、見守る事が多かった職場。一転、現在は教育の面から、子どもたちと接している。

 ロボットを動かすための簡単なマニュアルが子どもたちには用意されている。それらを成功させた後、「次はこうしたらどうなるんだろう?」と、大人にはない発想で試行錯誤を繰り返すそうだ。そんな子どもたちの熱中する姿を見て、より気が引き締まるとも話す。

 

子どもが私を突き動かしてくれる

 「子どもたちのパワーはすごいってよく思うんだよね。私は子どもが好きだけど、自分から触れ合いに行ったり、話したりするのが実はあまり得意じゃないんだ。結構会う前は緊張してたりする。でも、いざ子どもたちを目の前にすると、彼らの持つパワーみたいなものに後押しされて、いつしか楽しむことができている。そんなパワーを秘めている子どもたちって本当にすごいし、それに助けられている人達もたくさんいると思っている。これからを作るのはいつだって子どもたち。だからこそ『子どもは私たちの希望そのもの』だなって。」 

 

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「自国の経済、生活環境、豊かさ。環境がちがくても、何かに夢中になる姿、自分の思うままに振る舞う姿。感情に正直なところは、どこの国も一緒なんだなって思う」最後にそう話してくれた彼女だった。

 

さいごータイムカプセルを探しに

 2018年、12月28日から1月4日の1週間、CFFが主催しているマレーシアの年越しキャンプに参加。「大学3年生のときに、自分がリーダーとして参加した時に、タイムカプセルを埋めていた。それから5年後、同じ場所でキャンプが開催されることを聞き、行けることになった。ちゃんと見つかるか不安だけど(笑)今、こうして働いている事や、自分を形成したのは、ボランティアでリーダーをやったことが大きかったと思う。親元を離れ、大人になっていく中で、貴重な時間だった」

 幼少期は読書。学生時代はバレーとボランティア活動。その都度、自身が興味を持ったことに対して、トコトン突き詰めてきた彼女。今は社会人として、子ども達と向き合いながら教育の現場で生きている。

 

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無事にタイムカプセルは発見!

 

 共に彼女達と一緒にボランティアをしたメンバー

 

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