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私も海外を見てみたい。原体験と今を繋いだホテルマンという仕事 伊藤万里子(26) ホテルマン

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自分以外は帰国子女

 4人兄姉の末っ子として誕生した伊藤万里子(いとうまりこ)さん。小学生から始めたピアノと習字は高校卒業まで続け、ミニバスや陸上短距離走、硬式テニス部など1つに絞ることなく、様々なスポーツも経験した。

 

 特に、中学生の陸上部時代にはリレーのメンバーに入れず、家に帰ってからも筋トレを欠かさない負けず嫌いな性格でもある。

 

 そんな伊藤さんのご家族は万里子さん以外のご兄妹は皆帰国子女。お父さんの仕事の都合で海外生活をしていた時期があった。次第に自身も海外への興味を抱くようになっていく。

 

国籍?ミドルネームあるの!?

 「兄が20歳を迎えた時に『国籍、日本とアメリカどっちにしようかな~』って言ったんですが、同じ兄妹にも関わらず国籍を選べることや、改めてアメリカにいた事実を認識してビックリしました。兄にはミドルネームもあったりして(笑)その他にも、旅行番組でパリやヨーロッパの映像が流れると、『ここにも行ったことあるわ』と母が言うんです。家にはグランドキャニオンやフロリダのディズニーランドでの家族写真があったりして。私以外の皆が海外を経験しているのが本当に羨ましかったです(笑)」

 

  身近な人に海外のバックボーンがあり、興味が湧くのは当たり前かも知れない。徐々に留学したい。と思い英会話を習い始める。

 

雨の日に見たかっこいいお母さん

 お母さんがより輝いて見えた瞬間もあった。ピアノ教室への送迎での一コマだった。

 「母とピアノ教室に向かう時、外国人の方が雨の中傘を差さずに歩いていたんです。すると、母が英語で話しかけ傘を貸していたんです。『えっ、お母さん英語喋れるんだ!』と、驚きました。それとサラッと行動に移す姿もかっこよかったです」

  

1年間のアメリカ留学

 英語を学べる環境と留学制度が整った学校を求め東京国際大学に入学。2年生のときにはアメリカに一年間の留学を果たした。特に言語学と宗教学、音楽の授業が印象的だったそうだ。もちろん授業やレポートも全て英語で難しかったが、確かな充実感もあった。

 「休みの日はアウトドアプログラムに参加して、多国籍の仲間とともに英語でコミュニケーションして、キャンプをしたりしました。英語を伸ばすために日本人とはあまり時間を過ごさないように意識もしていました」


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ホテル巡り

 英語を活用できる場で働きたい。通訳や旅行関係の就職を考えるもそこで働く自分が想像できなかった。そんな中、ゼミの先生が「ホテルマンなら向いているんじゃないか?」とアドバイスをもらい、まずはホテル巡りから始めた。

 

 「ホテルでお茶をしながら、内装やウェイトレスの人たちの動きを観察していました。それまでは、お客さんとして利用する側でしたが、違った角度で見ることで『ホテルマンってかっこいいな』と思えました。徐々に小さい頃にウェディングプランナーになりたいという夢も蘇り、その夢も実現できるとも思ったんですね。色々なホテルを見て「自分が楽しく働ける環境」が自分の就職する際の一番の優先順位となり、次に「英語が使える現場」。これらを基準に行きたい会社を選びました」

 

入社してからの3年間

  大手外資系ホテルに就職。1年目は職場環境に慣れ、2年目からはベル係。ホテル全体の案内を担い、様々なお客様の要望に答えられるようになる。その現場ではお客様と接する機会も多く、英語のスキルも伸びたそうだ。そして、3年目の後半に現在のバンケットサービスに異動した。

 

 「主な仕事内容は、懇親会やセミナー、表彰式での食事の提供などをする一般宴席と、婚礼に分かれています。一般宴席では時間の中で決められたシナリオを滞りなく進めるのが重要です。その分、終わったあとは「ミッションクリア!」という感じでやりがいがあります。スタッフみんなでひとつのものを作り上げるのは楽しいです」

 

家族になる瞬間をサポートできる

 特に楽しさを感じるのは婚礼の仕事。新郎新婦に近い立場で仕事をするようになりそう感じるようなった。


 「お二人が約一年程時間をかけ夢の一日をつくる。その最良の瞬間をサポートができるのは幸せです。産れ育った環境、互いに経験してきたことが違うにも関わらず家庭を築いていくわけじゃないですか。とても神秘的ですし、その門出を近くで立ち会えるのもやりがいのひとつです」

 

70個のマカロンスタンド

 なぜ、伊藤さんがウェディングの仕事に携わりたいと思ったのか。その原体験がある。小さい頃に「いつかお姉ちゃんのウェディングケーキをデザインしたい」と言ったことがあった。

 

 「実際に結婚式のウェディングケーキのデザインをしました。それとテーブルの装飾にマカロンスタンドも70個すべて手作りで製作しました。式の終わりに自分の思い出にひとつ持ち帰ろうと思って全席見たんですけど、皆さんすべて持って帰ってくれていたんです」

 

 すべての人が幸せになれる空間を肌で感じ、その中で得られた成功体験が大きな理由となった。

  
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さいごー家庭環境と原体験

 「入社した当時、『いつかウェディングプランナーになりたいです』と、先輩方の前で宣言したのを今でも覚えています。様々な部署を経験させてもらい、バンケットに移動となりひとつ目標を達成でき日々楽しく働けています」

 

 共に働くメンバーが仕事を続ける上で重要なモチベーションだと話す伊藤さん。今では後輩たちに業務に関してや、役割を振ったりと新しいポジションを与えられているが好きなメンバーだからこそ共に高め合えているようだ。

 

 家庭環境から興味を持った海外と英語。外国人観光客が多いホテルでは必須なスキル。様々な幼少期からの原体験が地続きとなり、今の伊藤さんを形作っている。

 

 いつか見たお母さんのように、国籍や人種関係無く優しくお客様に声をかけていくことだろう。 

 

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ホテルマンとして働いている人たち

 

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