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『あなたの人生を記録する』

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夢敗れても自分を責めないでほしい 小棚木靖子

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 小さなころから介護職を志していた小棚木靖子(こたなぎやすこ)さん。短大卒業後に夢が叶うも、怪我を理由に退職を決意。

 

 その後も人をサポートしたいという思いは変わることはなく、次なる場所に「株式会社Few's」を選んだ。

 

 「より直接的にお客様の利益や笑顔に繋がる仕事。それを取捨選択の基準にしてきました。Few'sのHPを閲覧した時、『お客様からのありがとう』というフレーズが印象に残り応募しました」

 

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――介護職を夢見ていたとのことですが、なにかきっかけはあったのでしょうか?

 

小棚木 おばあちゃん子で、よく車いすを押していたことが影響したのかもしれません。

 

 小学、中学時代はスポーツに専念していて、努力する意義を知りました。練習を積む前と後では結果が違う。努力をすれば結果もついてくることを学びました。

 

――スポーツで得られた努力と結果の関係性。それを特に実感したエピソードはお持ちですか?

 

小棚木 短大在学中からよさこいを習い始めたんですが、そのチームではあまりの運動神経の悪さに周囲から「問題児」とからかわれていました。

 

 短大卒業後も、また地元のよさこいチームに所属しました。仕事終わり、休日と毎日の様に仲間と自主練にも励みました。その甲斐もあって、徐々にパフォーマンスも上がり、1年の締めくくりの大舞台でセンターにも抜擢されました!

 

 結果の大小は人それぞれですが、労力を費やすと自分に必ずプラスの結果が返ってくることを実感しました。

 

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――高校卒業後は日本赤十字秋田短期大学に進学。着実に目標達成に近づいています!

 

小棚木 高校でも自分の目標はブレることなく、介護福祉士の資格取得のために選びました。

 

 自分が思い描く介護職と、現実とのギャップにも気づかされながらも、常に相手の立場に立ち、物事を考える。傾聴・共感を含めて相手と向き合う尊さ。短大時代に学んだ理念、思想は私の中で一番の核となりました。

 

 就職後も理想と現実のギャップは存在する中で、回りに流されず確固たる信念を持ってやり遂げる強さを持つことができました。

 

 初めての一人暮らしも始めたので、家族のありがたみを今一度噛みしめるキッカケにもなりましたね。

 

――特別養護老人ホームに就職。いわゆる”最期”の方が入居される場所。介護の働き口は多岐に渡ると思うのですが、自ら選択なさったんでしょうか?

 

小棚木 実習などを通じて人の最期に寄り添いたいと思い自ら希望しました。

 

 長い人生における最後の瞬間の苦痛を減らして差し上げたい。そして、可能な限り安らかにその方が人生の幕を下ろせるようにと、おひとりづつ向き合いました。

 

 食事、お風呂、排せつ、一緒に身体を動かすレク、いかに楽しく一緒に時間を過ごすのか。その中で、利用者さんの笑顔が一番のやりがいでもありました。

 

 亡くなってしまうのは非常に悲しいことでしたが、その中で感じたことがあります。皆さん共通していたのは家族への想いでした。ベッドで旅行や想い出の写真を見る方や、お子さんやお孫さんの話をする方、家族に看取られる方。

 

 改めて家族の存在の大きさを感じました。

 

――時に辛い瞬間がありながらも、夢を叶えた仕事の充実感もありました。しかし、腰を痛めてしまい退職を?

 

小棚木 足が痺れて、日常生活にも支障が出るほどに…。命を扱う責任、リスクが伴う仕事なので、万全の状態で働くことができない私はいるべきじゃないなと。

 

 私は現場でご利用者様にとって一番身近な存在、理解者でありたいという想いでしたので、退職を決意。10年間常に介護福祉士として誇りを持って仕事をしていました。

 

 最期の時間をどこまでその方に寄り添い、抱える問題にどれだけ一生懸命考えられるか。丁寧に「対、人」として相手を敬う気持ちを忘れずに、最期までケアをできた自負は持っています。

 

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――介護職を離れ、次なる仕事探しがスタート。道半ばという感覚もあったかと思います…

 

小棚木 子どもの頃からの夢が叶った仕事。充実感もあったからこそ、やりたい事がない状況がいかに辛かったのを今でも覚えています。

 

 それでも、失うことがなかったのは人の支えになり、手に職を持てる仕事。そこで見つけたのが営業職でした。

 

 モノや商品がある限り無くならない仕事ですし、人とのコミュニケーションを通じて販売するスキルを身に着けて損はないなって。

 

 そんな中、HPを見た時、「未経験OK」だったことや、自分の想いと共感する部分があったのでチャレンジしてみようと思いました。

 

 

――2019年に営業職で入社され、現在で2年が経過。前職では人にギブをすれば喜びが受け取れる環境でした。翻って今は、結果に繋がらないこともしばしば。最初は悪戦苦闘なさったのでは?

 

小棚木 人手不足、介護が必要なシルバー世代の増加。双方から需要がある業界にいました。

 

 ただ、今回の飛び込み営業はそうはいかない。そもそも求められていないところに行くわけです。最初はお客様に断られる事は、自分の存在自体がNOと言われてた気になっていました…。

 

 ですが、市場に対する考え方、捉え方も学び、試行錯誤を繰り返すことで営業そのものの考え方も変わりました。

 

 

――これまでとは180度違った仕事内容。明らかに変わったマインドや視座ができたのではないしょうか?

 

小棚木 今は情報を仕入れ、知識を身に着けお伝えする。前職にも増して、自分の言葉をしっかりと伝えたい信念が芽生えました。

 

 ゼロスタートで接点のなかった人たちと積み上げていく。その中でトライアンドエラーをしながらプロジェクトを前に進める。

 

 今までにない経験だからこそ、お客様の背景、社会貢献にどう寄与しているのか。奥行や広い視野で物事を見られるようになりました。

 

――今まで、インタビューさせて頂いた方の多くは独立志向が強かったです。一方、小棚木さんは違う印象があります。目標はどこにあるのでしょうか?

 

小棚木 私は独立よりも、Few'sを大きくしたいんです。その意味で故郷、秋田に支店を置きたいと考えています。

 

 地元への愛着もあるのですが、秋田県は就職口も少なく、数少ない選択肢から仕事選びをしている人も多い。

 

 多岐に渡る商材を持つFew'sだからこそ年齢性別問わず受け入れられる可能性があるんじゃないかなと思っています。

 

――今後、支店を展開された際、どんな環境にしたいなど目標はありますか?

 

小棚木 夢を持てるような場をつくりたいです。

 

 私自身、幼い頃の夢があってそれを目指して努力してきました。ですが、その過程の中で自分の夢を道半ばで諦めざるを得なかった人がたくさんいると思うんです。

 

 周囲の人たちからは「頑張ったね」と声をかけてくれても、本人の中には後ろめたさや、諦めた。と思う人も多い。そんな中、次なるチャレンジは尚更見つけにくい…。

 

 そういった人たちの受け皿になれたらと考えています。

 

 

 ――今も昔も人へのサポートが強い小棚木さん。最後に”人”にフォーカスしてきた原点、そして支店展開に向けたアクションをお聞かせください!

 

小棚木   小学生の時、国語の授業で「みんな違って、みんな良い」という言葉を目にしてから、今も大事にしていることです。

 

 これまで同社のインタビュー内容を御覧頂ければわかると思いますが、Few'sのメンバーも皆個性がバラバラ。いろんな人生があって今がある。

 

 過去にどんな失敗や悲しみ、時に得た成功。浮き沈みもすべて肯定できる環境がもっと増えたらいいなって思っています。私自身、Few'sでの体験が自分の過去と今を肯定させてくれました!

 

 

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