AI、Web3、IOT…。新しいテクノロジーがとめどなく誕生。『多様性』といった”他者”を受け入れる意識も増した現代。
変化を受け入れる脳と、それに伴う身体。そして、他者の存在による自己理解。
今こそ、”私自身”に目を向けるタイミングではないでしょうか?
翻って、皆さんどれだけ自分の事=個性をご存知ですか?それを知る方法のひとつに『のぼかん』があります。
今回、埼玉県行田市でサロン『Lucerna(ルチェルナ)』を運営する傍ら『のぼかん』講師でもある寺田恵理さんにインタビューさせて頂きました。
知らない土地を巡る
――本日はよろしくお願いいたします!この度、越後尚美さんからのご紹介でお会いさせて頂きした。まずは現在に至るまで、どんな学生時代をお過ごしになられたかお聞きしたいです!
寺田 私は埼玉県で生まれ育ったのですが、父は山口県出身。長期休みの時は、家族で山口県へ帰省していました。
移動する楽しさ、違う風土に触れる醍醐味を知り、『将来は旅行業に就きたいな』と思い専門学校卒業後、旅行会社に就職。
入社3年目を迎えた頃に、結婚と出産のタイミングが重なりました。1年先の旅程管理や、アテンダント業務。家族を持ちながらでの継続は難しいと判断して、退職を選択しました。
妻、ママ、その前に”私”なんだけどなっ…
――興味ある業界に就職し、結婚と出産。人生の中で訪れる幸せなシーンを20代前半で経験されたと思います!
寺田 家族関係も良好で、友人もよく家に来て子どもと遊んでくれました。
何不自由ない生活でしたが、なんか満たされない自分がいたんですよねぇ。
前職にやりがいを感じていたので、心にぽっかり穴が空いていました。きっと、社会に対する未練が少しあったんじゃないかなと思います。
また、母親になったことで、自分自身を見失っていきました。
『主人の妻』として存在する私。『〇〇(娘の名前)ちゃんのママ』と、呼ばれる私。どこか”ラベリングされた私”みたいな感覚っていうのかな!?
そんな気持ちがありました。
【PROFILE】寺田恵理(てらだえり)。1987年生まれ。埼玉県行田市にて、自宅兼サロン『Lucerna』を運営。フェイシャルエステ、よもぎ蒸し・まこも蒸しを提供。埼玉県、第一号の新生姓名学『のぼかん』初級科講師としても活動。オンラインも対応可能。
子どもと一緒にできる仕事
――”母”としての側面が強くなると、”私”は失われていきそうですよね。どのようにして、状況を変えて行かれたのでしょうか?
寺田 社会から孤立し『なにかしたい…!』と思っていた最中、とあるイベントに行きました。
そこで、エステ店舗を出店されていた方が、お子様を連れて仕事をされていました。
『子どもを連れてできる仕事がある…!』と、興味を持ちました。
詳しく話を聞くと、前職は幼稚園の先生だったそうで、『例え、経歴が無くても、学べば私にもできるかも?』と、サロン業への可能性を感じました。
家族を大切に
――最初は働き方の興味だったんですね!とは言いながらも、現在はサロンを営んでいらっしゃいます。この転換期はいつ頃だったのでしょうか?
寺田 とても現実的な話なのですが、『家を建てる』と、なったときに決心を固めました。
子どもの成長に伴って、送迎や学校行事への参加。体調不良になったときの看病など、突発的なことが起きることは想像していました。
ですが、企業勤めはイレギュラーなことが起きた時、周りの人に迷惑をかけてしまう…。
自分でサロン運営をするのか、企業に属するのか――。
この二択で揺れていましたが、自宅兼サロンにすることで、家族との時間を大切にできると考えました。
自宅兼サロン『Lucerna』―寺田「今ほど個人事業主の方は多くなくて、不安ばかりでした。ですが、仕事にすると決めた以上、やるしかないという心境でした」
コロナ禍の後押し
――2015年サロン『Lucerna(ルチェルナ)」をオープン。開業当初はフェイシャルエステが中心でした。現在はよもぎ蒸しなども取り入れています。この9年間はどういう歩みでしたか?
寺田 2人目の妊娠を考えている時に、不正出血をした際に導入したのがよもぎ蒸しでした。
お客様からご好評頂き、フェイシャル+よもぎ蒸し・まこも蒸しのサービスを展開してきました。
2020年には、3人目を出産。産休&コロナ禍の中、再スタート。オープンから5年が経過し、お客様との厚い信頼関係を構築できたこと。1対1の施術だったことも功を奏し、それほどコロナの影響を受けませんでした。
『この運営で間違っていなかった!』と、これまでの方向性をプラスに捉える機会となりました。
「自分だけの時間を過ごし、自分を好きになれるサロンをコンセプトにしています!」
環境の変化
――時流に乗りながら、危機を乗り越えてきたんですね!寺田さんのもうひとつの活動でもある、『のぼかん』に関してお聞きしたいです。まず、『のぼかん』とはどういうものなんでしょうか?
寺田 名前の文字を形として観ることで、個人の世界観やその可能性、人間関係のメカニズム等を知る方法です。
『のぼかん』に出会ったのは2022年。主人は仕事が変わり、長女は中学校進学のタイミング。各々環境が大きく変わったんですね。
それまでは家族の受け皿となってくれていた主人。ですが、職場環境と心境の変化もあったのか、ピリピリするように。長女の年ごろとも相まってか、二人がよくぶつかるようになりました。
『私が家族を支えなきゃ!』と、サポート役に回りましたが、改善の兆しは見えずにいました…。
私のままでいる
――奥さんが家庭を支える。最良な処方箋の気がしますが、ご家族にとっては異なっていたんですね。
寺田 『どうしよう…』という中で知ったのが、『のぼかん』でした。
夫婦の名前をのぼかんで見た時に知ったのは、『主人を”支える妻”』ではなく、『妻を”支える主人”』が私たちにとって良好な関係性でした。
私が取り繕うことなく、自然に立ち振る舞う。それを主人が受け入れてくれる。前まで通りの関係性に戻していくと、主人と長女、引いては家族関係も以前のように戻りました!
身をもって体験したことで、『人に伝えたい』という想いが芽生え、現在は『のぼかん講師』として、この学問を教えています。
2023年11月からオンラインレッスンがスタート
名前から過去を辿って
――夫婦関係の構築に大きな効果をもたらした『のぼかん』。対人関係のみならず、個性もわかるといった側面もあるのでしょうか?
寺田 そうですね。名前の文字を基に過去を遡るきっかけがありました。
幼少期は思ったことを言えた私ですが、中学生になると学力、思考、趣味がバラバラな人たちとの学校生活がスタート。
周りに適応するために、足並みを揃える意識が入ったことで自分らしさを失っていきました。
そのまま、子育て時期に入り、妻・母として。個人事業主の私。どの私も私だけど、どこか違くてちょっとモヤモヤ。
その絡まった糸を解いてくれたのが『のぼかん』でした。
学ぶうちに私自身の個性を再発見したことで、家族関係含め本来の自分に戻ることができました。
さいご
――こうしてお聞きすると、寺田さんは「その人の今」に向き合ったお仕事をされていますね。本日はありがとうございました!
寺田 『Lucerna』では、フェイシャルエステによる見た目の変化や、体質改善といった身体からお客様の在りたい姿をサポートして参りました。
『のぼかん』では、名前の文字を基に個性の再発見のお手伝い。
入り口は異なりますが、女性として抱える生きづらさを”個性”を発見して乗り越えていく。そうしたアプローチでこれからも行っていきたいです。
『なにかを始めよう!』と大きく変えることも素敵ですが、体力も必要です。
私たちに与えられた身体と名前。それらに目を向けて、楽しく生きるお手伝いをすることが私の使命だと思っています。
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carpediem運営者:高橋郁弥(Takahashi Fumiya)
2018年よりインタビュー記事をスタート。
個人事業主の方を中心に、
なぜその仕事を始めたのか。
どんな想いを込めているのかを
インタビューさせて頂いています。