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ママたちの協働(協同)労働を目指して 李亜民

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 2017年にママと子どもが一緒になって集まれるコミュニティ『さやマンセ』を立ち上げた李亜民(リアミン)さん。二児の母であり、在日コリアン3世でもある。

 

 李さんが仲間たちと運営するcafe『ふらっと』でインタビューを実施。体操教室、韓国家庭料理教室を手掛け、時に市や自治体と共に仕事を行うなど、様々な働き方を過ごす日々。

 

 『昔から、日本に。そして、人から認められたいと思う自分がいました』フレキシブルに動く李さんから発せられたこの言葉は重く感じられた――。

 

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狭山市駅東口から徒歩7~8分にあるcafeふらっと

 

差別の中で

――本日はよろしくお願いいたします!まず、李さんのバックボーンである朝鮮学校時代から人生を伺いたく思います。

 

 子どもの頃からいろんなことを体験しましたよね。

 

 中学時代は生徒のひとりが登校中にチョゴリ(民族衣装)をナイフで切られてしまい、大きなニュースになりました。私自身もペットボトルが飛んできて『国に帰ってください!』と言われたり。

 

 『なんでこんな環境に自分は置かれているんだろう』と思いながら、生きていた気がします。

 

 元々スポーツが好きだったので、将来の夢は体育教師でした。ですが、進学条件の面などから断念し、テニスコーチとして働き始めました!

 

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李亜民(りあみん)東京都新宿区生まれ。朝鮮学校卒業後、狭山市でテニスコーチを経てベビーシッターとして働く。2017年『さやマンセ』立ち上げ。2019年5月一般社団法人『mama's community』を設立。2021年『Cafeふらっと』オープン。ママたちの協働(協同)労働を掲げ雇用創出に動いている。

 

ママがやって当たり前

――多感な時期にその環境は辛いですね…。社会人として働き始め、数年後に結婚と出産を迎えられました!

 

 子どもを出産した。私にとって、大きな達成感を得られました。

 

 ですが、出産後は心と身体、子どもの事も含めてすべてが思い通りにならない。ましてや、掃除とご飯もママがやって当たり前。

 

 『地域のコミュニティ、ママ同士の協力があれば助かるのに…』と思う自分がいました。

 

   また、差別の中で育ってきた私は『ひとりの人間はもちろん、ママとしても認められたい』そんな気持ちも強かったんです。

 

 

あの日見た、子を守る姿

――『認められたい』その点をもう少しお聞きしたいです。

 

 『どうやったら日本に認められるのか?』と、思う自分が今もいます。

 

 過去と現状を重ねる中、私生活や学校で生じる差別を後世に継がせないために、両親や祖父母、在日コミュニティの方たちがデモや署名活動を行う姿を思い出しました。

 

 『私と同じように、協力し合える関係がほしいと願うママは多いはず…』そう思ったんです。

 

 小さな頃から見続けてきた、行き場の無い想いや悩みを行動と団結力で解決しようとする在日コミュニティの姿。それに近しいものを、ここ狭山で作ろうと動き始めました。

 

店内風景


5年間の道のり

――ご自身の人生経験も合わさり、2017年『さやマンセ』を立ち上げられました。どういった歩みだったのでしょうか?

 

 『アミンさんのところ行けばどうにかなるかもしれない』そう地域住民の方から思ってもらえるよう行動してきました。

 

 そのためには、まず知ってもらうことが大事です。毎月市役所に顔を出し、少しづつ信頼を頂き、狭山市との協働(共同)事業になりました。

 

 今では子育て支援センターや児童館からイベント集客をはじめ、体操教室や韓国家庭料理教室の中で、自分がどう生きてきたのかを話す機会も頂いています。

 

 子育て世代のママや自分の過去。これまでの人生が求められているなと最近思います。

 

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料理教室の様子

 

『狭山市で子育てできて良かった』

――本日は2021年6月にオープンした『ふらっと』にてインタビューを行っております!こちらはカフェの機能を果たしながら、この先ママたちの協働(協同)労働を掲げています!

 

 ママに優しい働き場所を作りたいんです。

 

 化粧もできずに保育園に預けて、電車に揺られて1時間かけて職場に到着。次の瞬間、保育園からの電話で速攻帰宅…。信じられないかも知れませんが、そうしたことはよく起きるんですね。

 

 ましてや、スキマ時間で働ける環境も少なければ、土日休みも取りにくい。シングルマザーの家庭ではより深刻な問題です。

 

 そこを少し給与が低くても狭山市で働ける職場、ママ同士の空いた時間を活用しながら働ける労働環境を目指しています。

 

 とにかくママたちの心が潤ってほしいんです。いつか『狭山市で子育てできて本当によかった』と、言ってもらえるのがひとつのゴールでもあります。

 

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体操教室にて
産後に体育教師の夢を叶えようと思って、体に関する資格取得をしました!

 

コロナ禍で見た助け合い

――ママや地域同士の助け合いを掲げ、前進してきた数年間。現在はコロナ禍となりました。”さやマンセの真価”が問われる場面だったのではないでしょうか?

 

 コロナ禍緊急助成金を利用し、生活クラブのお米、おやつ、生活必需品、文房具類などを購入。それらを学童保育室を通して、ひとり親の家庭を優先にして配ったりもしました。

 

 『さやマンセ』があるからこそ、フードバンクと繋がりを持てました。給食がストップした際には、残った食材を自ら取りに行き、各地域にいるママからママへ更に分配してもらったり。

 

 今後も不測の事態が起きると思いますが、コミュニティの内側から外側へと助け合いの形が見て取れました。

 

実感と可能性

――こう話を伺っていると様々な要素が絡み合って今の李さんが存在しています。とても一言では紹介することができません(笑)

 

 私を表現するのはすっごい難しいんです(笑)

 さやマンセはもちろん、生活クラブの狭山支部委員長、以前はPTA役員、フラダンスサークルは10年間通っています。実はこれら全てが繋がっています。

 

 体操教室や料理教室の開催は私ができること。ですが、同時にひとりではできません。それを自治体や各事業者さん、ママたちと助け合っていく。

 

 課題解決に必要なアイデアと仕組みの掛け合わせを創造するのも昔から好きなんです。

 


www.youtube.com

 

――現在、業界問わず、多ジャンルのお仕事をされています。そういった意味では『認められた』と言えるのではないでしょうか?

 

 そうですねぇ…。でも、何が『認められた』っていうことになるんでしょうね?

 

 それでも、狭山ケーブルテレビに出演後、買い物中に声をかけてくださったことがあってとても嬉しかったです。

 

 この活動を続けてきたことで、民間事業と地域がより密接に関わりを持つのは必須になると感じてもいます。私のみならず、『さやマンセ』の存在自体が求められているのも幸せです。

 

Pay it foward

――本日はありがとうございました!『ママたちの協働(協同)労働』がひとつの目標と思いますが、それ以外で李さんが体現したいことを最後伺いたいと思います!

 

 自分ができるおすそわけをして、貰った人は違う人に渡していく。そうした連鎖が起きる世界を狭山市から作っていきたいです。

 

 料理教室の後に『今日の夕飯です!』と渡すと、ママたちはとても喜んでくださいます。するとご家族もマルッと楽しく過ごせる気がします。

 

 それと、ママたちのスキルってすごいんです。子育ての時間を経て自信を無くす方も多いのですが、恐れないで欲しいです。

 

 『こうやって先輩ママが働いているから、働けるようになるよ』と世のお母さん方への道しるべやエールも送って行きます!

 

 あとは、ママたちで行ける家族旅行とか最高ですよね(笑)。やっぱりお母さんも遊んで常に楽しくいないと!(笑)

 

 

『さやマンセ』公式サイト

さやまんせ | 狭山市初のママサロン。子育てママたちのコミュニティです。

 

『さやマンセ』インスタグラム

https://www.instagram.com/sayamanse0501/?hl=ja