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『私も頑張ろう』を届けたい

『僕自身が、”可能性の広がる場”として在り続けたい』―――自然を通して、素敵な未来を生み出す人を増やす 石川大晃(27)『いこーよ四季冒険部』代表


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 時に保育士、研究者、そして『いこーよ四季冒険部』。教育を中心に業界の垣根を越えて活動されている、石川大晃(いしかわひろあき)さん。

 2017年に同冒険部を立ち上げ、現在狭山市や飯能市を中心に四季折々の体験を子どもたちを中心に提供している。

 

 「大学生時代から、教育×自然体験を軸に活動を行ってきました。その中でも特に意識しているのは、大人も子どもも成長できる場であること。もちろん、自分自身もその場で共に成長できればと思っています」

 

 今でこそ、企業や地方自治体の協力を得て活動しているが、孤独や先が見えない状況を過ごした。その中で人々の触れ合いによって発展してきた今がある―――。

  

今回はFacebook、狭山市のコミュニティで繋がりました。なので、『いこーよ四季冒険部』を中心にお話を伺えたらと思います!現在は教育の場を中心にお仕事をなさっているようですね。

 

 「小学校の先生を目指し玉川大学、教育学部に進学しました。ただ、型に子どもをはめていくような考え。また、その考えを持つ人の多さにも違和感を感じていました。その中で、ふとしたきっかけで、子ども向けの自然体験ボランティアに参加しました。そこで、子どもたちの自然な笑顔に心動かされたことが今の活動の原点となりました」

 

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「 小学校2年生のときの先生が良い先生で。子どもの自分に対しても1人の人間として関わってくれた。そんな先生に自分もなりたいなと思いました」

 

大学2年生時に、学生団体『ちゃれんじゃーきっズ!』を立ち上げ。当時の活動を振り返ってみて思う事は?

 

 「周囲の学生と共に始めましたが、皆教職課程のため忙しくなり抜けてしまう。徐々にひとりで活動する時間も増えました。それに加え、元々僕自身が自然体験に精通していなかったので活動内容も限界がすぐに来てしまう。想いや情熱を抱きながらも活路が見出せない状況でした」

 

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ちゃれんじゃーきっズ!時代の様子。子どもと大学生(大人)も常に挑戦して共に育とう。という想いからカタカナの「ズ」という表記にしたそうだ

 

大学卒業後は脳科学研究所での大学院生活。そんなある日、ふと目にした光景が『四季冒険部』発足の礎になったみたいですね。

 

 「研究に疲れたある日フラッと、近所を散歩したんです。そこで、”狭山の森”、”里山”に出会いました。『こんな素敵な環境があるんだな』と散歩していると、目の前で廃材を使って遊ぶ子どもたちに目が留まりました。その子たちの笑顔と、今まで自然の中で関わってきた子ども達の笑顔が重なり、これだ!と閃きました。子ども向けに里山を通した自然体験をしたいと。そして、その地域住民の方たちと関わり、自分にないスキルや想いに沢山触れ、そういった力を借りながら、彼らの価値を次世代に残せる仕組みを作りたいとも想いました

  

そして、2017年に、『四季冒険部』をスタート。すると、国内最大級の子供とお出かけ情報サイト『いこーよ』を運営する、アクトインディ株式会社の社長から直接連絡が届いたと?

 

 「はじめは『何か怪しい人来たな…』って感じでした(笑)。ただ、色々話していく中で価値観や想いがものすごく近い事に驚きました。僕の活動、理念に共感してくださいましたし、『その夢を応援したいから一緒に働きませんか?』とお誘いも頂きました。ただ、当時の僕は保育士の仕事も始め、研究に冒険部。『今のことは全部継続したいです!』と、お伝えしました(笑)。すると、その環境を全て整えてくださって。『そんなに本気で考えて頂いているんだ』と思い、参画する決意が固まりました。そこから『いこーよ四季冒険部』がはじまりました」 

 

iko-yo.net

 

 

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「とにかく行動しました。憶測を巡らせるのではなくまずはやる。その中でやり続け、考え抜く。すると新たな発見や出会いが生まれる。例え時間がかかっても動くことで可能性は広がると信じています」

 

どのエピソードも行動力が如実に表れています!そういった”ひとりでもやり続ける”という原体験はありますか?

 

 「高校時代のアルペンスキー部での経験がそうかもしれません。当時は、弱小部でしたが、周囲から『弱小』と言われるのが嫌で、絶対に強くしたいなと思い、部長を務めました。まわりからは『お前らそんなに練習してバカなんじゃないの?』なんて言われもしました。ですが、最終的には個人で関東大会とインターハイに出場。同時に部員の部活に対する意識や大会結果も良くなっていき、周囲もいつしか『スキー部変わったね!』と言って応援してくれるようになりました。その時、自らが本気で取り組み、チームを巻き込めば周囲の意識の変化や良い結果が少なからず得られると実感できました」


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 とは言え当時は部活働。学校やご両親のサポートがある環境だったと思います。その一方、団体の立ち上げや、仕組みづくり、運営資金や集客。いばらの道だったのでは?

 

 「大学時代に始めたこの活動がここまで大きくなるとは当時、全く思っていなかったです。とにかく「こういうことがしたい!」と。それが世の中のためなのか、自分の為なのかさえもわからず、ひたすらやる。綿密な計画やお金のことも考えずひとり突っ走りました。その中で、自分の無力さを感じることや、失敗も沢山重ねました。ただ、そんな未熟な僕にも関わらず多くの方々に支えられて、今があるんです」

 

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『四季冒険部』の立ち上げにも周囲のサポートがあったと? 

 

 「自然体験活動団体を運営されていた知り合いに相談する中で活動の骨格が形成されました。それ以外にも、当初一緒に活動していた秩父の方と共に団体名を選びました。活動の拠点である狭山の里山の地主さんは実は地元企業の社長さんでもあり、同じ大学のOBでした。そんなご縁もあり、事業に対する考え方をご教授頂きました」

 

 「本当に色々な方に助けられましたね。やりたいことを継続するか、撤退するか―――。そういった人生の岐路に出くわした時どういう人に出会えるのかがその道を左右すると思っています。自分はそういう面では、運良く人生の岐路において素敵な人達に出会え、助けられてここまできました。これまでお世話になった方々に、自分の成長を見せることで少しでも恩返できればな。といつも思っています」

 

多くの人達との触れ合いの中で、冒険部や石川さんご自身が成長されてきたと。『いこーよ四季冒険部』を運営する上で、大切にしていきたいことはなにかありますか?

 

 「関わる全ての人とって可能性が広がる場で在り続けることを意識しています。それは自分自身も含めて。自然を通して大人も子供もできることが増えていければと考えています。子どもで言えば、普段自然に触れない子達が体験を通して「できた!」という体験を沢山できれば自信が育まれるでしょう。ちなみに、今回触れられませんでしたが、「自信」に繋がる研究を今、大学と共同研究しています」

 

 「他にも、例えば、畑を耕すことで、いつも食べている食べ物がこれだけの人が関わっているんだ。と考えることが「できるようになる」これは心の豊かさに繋がると考えています。関わってくださる地域の人達にとっても、やってみたくても1人ではできなかった事が、私たちと一緒にやったらできるかもしれない。そのためにも、自分自身や関わる人にとっても可能性が広がる場で在り続ける必要があります。「場」、「場」ってさっきから偉そうに話していますけど、この「場」っていう概念は今働いている保育園の先生から学んだことなんですけどね(笑)」

  

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最後にお聞きします!この先、目標はありますか?

 

 「『いこーよ四季冒険部』が、子どもたちの育ちの場として、地域や文化として根付くよう開催地域に密着した形で広めていきたいと考えています。そのためにも、「素敵な未来を生み出す人を増やす仕組みづくり」これが大切だとも思っています。たった一度しかない人生。自分でどう考え生きるのか。関わる人たちも含めて、そういう生き方の可能性を広げるのが自分の価値だと信じています。保育士、研究者、冒険部。バラバラだった糸が今、ひとつになってきています。そんな自分にワクワクしています!」