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『私も頑張ろう』を届けたい

『したいことを実現できるのなら、場所は関係ない』―――現場コーチとして生きる今 藤原大輔(24) 


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目標を叶えて

 以前のインタビュー時は、青森県のJFLチームにて、運営や広報を担当していた藤原大輔(ふじわらだいすけ)さん。

 

 現在は滋賀県のJFLチームに在籍。小学生を対象としたスクールのコーチと、女子中学生が20名程在籍する下部組織のコーチとして働いている。


 前回のインタビュー終わりに、「いつかコーチとして働きたいです」と言っていたが、およそ数が月後に目標を達成。

 新天地で働き始めた彼の現在とはーーー。

 

チャンスは突然に

 下部組織は発足1年目とまさにこれからのチーム。同県には女子チームが6クラブが存在し、リーグ戦を行いしのぎを削っている。

 

 そんな新天地で働き始めたのは2019年4月。兼ねてより面識のある方に声をかけて頂いたことがきっかけだった。


 「青森のクラブにいた時から、より密に選手たちと勝利を分かち合えるコーチの姿を見て、『いつか現場で(コーチを)やりたい』と、思っていました。そんな時に、声をかけて頂いて。まさか、こんな早くに実現できるなんて自分でも驚きです(笑)」

 

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『やってみる価値はあるんじゃない?』

 ただ、その決断は躊躇したようだった。「やってみたい」という強い気持ちはあるものの、それまでは数回子どもたちに教えるがサポート的役割。もちろん、当時は指導者ライセンスも持っていなかった。

 

 経験も資格もない自分に教えることはできるのか…?

 そんな不安を現クラブの監督に打ち明けた。

 

 「その時の言葉が決断を後押ししてくれました。『もちろん、資格やライセンスも大事。だけど、資格がなくても教えるのが上手な人もいる。やってみる価値はあるんじゃない?と、言って頂けて。このチャンスを掴みたいなと思いました」

 

少女たちはプロを目指す

 目標を叶えた彼はとてもイキイキと質問に答えてくれる。

 単刀直入に、「教えてみて楽しい?」と尋ねてみた。


 「楽しいです!小学生のスクールでは戦術や技術ではなく、まずは『楽しんでもらう』ことを意識しています。練習というよりも遊びに近いというか。なので、子どもたちのリアクションも見ているだけで楽しいですね(笑)」

 

  その一方、下部組織の選手となるとプロ意識を持つ子も多い。女子中学生だが、最初は圧倒されたそうだ。

 

 「関西弁でどこか気圧される部分も最初はありました…(笑)もしかしたら、男子よりも負けん気が強いかも知れません。自分のプレーが上手くいかなかった時は、隠さず苛立ちますし。その分、教えるときも本気なので、違った楽しさがありますね

 

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そこに信頼関係はあるのか?

 その中でも、現在の課題選手とのコミュニケーションや信頼関係の構築だそうだ。 

 

 「練習を仕切る、アウェーでの帯同時の対応、そこに連れていくまでの計画。そういった練習外でのマネジメントも選手との信頼関係に影響すると最近痛感しています。どれだけ、スキルや戦術面のことを伝えても、信頼されていなければ説得力も生まれないので」

 

 そういったマネジメント力を養うには、経験を積むしかない。

 コーチ陣の中には、元女子サッカー日本代表の方も在籍。日ごろから立ち振る舞いや言葉選びの部分は盗んでいるが、同時に焦りも感じている。

 

 「常にあるのはチームを良くしたいということです。その中で本当の正しさとはなんなのか。と、考えています。例え、褒めるにしてもどんな言葉をチョイスし、更なるやる気を引き出させるのか。今後、選手が増えていく状況の中、早くひとりで練習を任せてもらえ、チームに必要な存在となっていきたいです」

 

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選手からのコトバ

 彼にとって大きな仕事のモチベーションは、チームと試合結果をより密に共有できること。それに加えて、周囲の人から必要とされる瞬間。

 コーチ陣からは「選手たちと年齢が近いからこそ、親しい存在でいてあげてね」と言葉をかけられている。

 

 「他のコーチ陣とは別メニューを取り入れているんですが、ある選手から『面白かったから、またあのメニューやって!』と言ってくれて。本当にうれしかったですね。ただ、選手からは『大輔』と呼び捨てされる時もあるので、そこもマネジメント力が必要ですね(笑)」

  

”場所”よりも”やりたい”こと

 久しぶりの再会だったが、新しい環境でも楽しそうにしていた。

 今回も「面白い展開になりました」と、連絡を来れたときも、「楽しんでいるんだろうな」と即座に思った。


 「よく『行動力があるね』と、言われるんですけど、僕自身、好きな事ができるのなら、場所や周囲の環境というのはあまり関係ないかも知れません。ただ、自分の好きなことがサッカーで、それがたまたま青森県や滋賀県だったというだけで。やりたいことがあればどこでも行くんだと思います」

 

 自分の好きができるのなら、どこまでもーーー。それが彼だ。


 「知らない土地で、ゼロからのスタート。そこでなにかを作る事にワクワクするんです。これからも心底好きなサッカーで新たな出会いを楽しんでいきます」

 

 次にインタビューする時はもしかしたら、海の彼方でサッカーと遊んでいるのかも知れない。