Carpediem

『私も頑張ろう』を届けたい

その人に宿る、内なる”声”を聴きたいんです 関谷瞳(42) Mirukuyu Spa/セラピスト

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人生に寄り添うサロン

  沖縄県那覇市にある隠れ家サロンMirukuyu Spa(みるくゆーすぱ)を経営している関谷瞳(せきやひとみ)さん。過去には、設計事務所、販売業、水商売のママと、紆余曲折の人生。

 スパの仕事を始めたのは20代後半。東京都、宮城県、箱根など、全国のホテルスパのマネージャーや、立ち上げに携わり2018年12月に独立。

 日頃の疲れを癒すスパはもちろん、女性にとって大切な子宮ケアも行っている。巷でいう”子宮系女子”とは違い、長年の経験と知識をもとにした本格的なケアをサポートしている。

 施術中に大事にしているのは内側にある声との対話だ。

 

 「よもぎ蒸しの最中に、お話頂く言葉から子宮の声を感じています。現代社会に生きる女性としての悲しみや我慢した言葉たち。本当の部分は子宮にあるんだなと、常々思います。女性が本来の自分を取り戻すことで、男性のみならず、社会全体も健康で幸せになっていくと私は考えています」

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夢や希望は持っていなかった

 北海道は函館市出身。元々は内気な性格だったが、小学校5年生にサッカークラブに所属したことをきっかけに活発な少女になった。

 

 しかし、将来の夢や目標や希望のようなものは持っていなかった。

 

 「母親が早くに亡くなっていた事で、将来に対する考える余裕がなかったんですかね…。工業高校のインテリア科に進学し、まわりは『専門学校に行く!』、『これがしたい!』という話をしていました。ただ、私自身は就職してお金を稼ぐという考えしか抱いてなかったです」


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人との触れ合いの中で 

 高校卒業後は設計事務所に就職。しかし、誰とも話をせず毎日設計図を作る日々。閉塞感が募り、徐々に人と触れ合いを感じる仕事がしたいと販売職に転職した。


 「会話も音楽も無い空間で辛かったのを覚えています(笑)。そして、転職をきっかけに接客業が面白いと知りました。お客様とのトークが売り上げに繋がる面白さ、仕事を通して人と接するなど、それまでになかった仕事の楽しさがありました」


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肩書はあれど、同じ『人間』 

 20歳からは水商売に転身。最初はアルバイト気分ではじめた仕事は「究極の接客業」と言える世界だった。

 

 「会社の社長、アスリートの方など、普段出会えないような方たちと話をする機会がありました。その中で、肩書や役職などの垣根がどんどん無くなっていったというか。肩書はあるけど、人は人だよねと。『職種や年齢、性別は違えど腹を割って話せば通じる事ができるよね』。というのを実感できたんです」


 綺麗事ばかりでは行かない仕事。時には、お客様に罵倒されることもあったが、それを味わいにできたのも、『人』だった。

 

 「生まれつき心底悪い人っていないと思うんです(笑)。例えば、『奥さんや仕事がうまくいっていない』。という”今”にフォーカスするとただ、悩んでいる人。ですが、『子供の頃はどうだったか』、『本来はどういう風に生きていきたかったのか』という、その方の”過去”に対して問いかけるんです。次第に聞いていくうちに違った側面が見えてくるんです。今に話かけるのではなく、昔に話しかける。すると、お客様も次第に打ち解けてくれるんです。決して色仕掛けではない、対人間同士の場が楽しかったです」


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100万円握り締めて東京へ

 その後、24歳から27歳まではママとしてお店運営をしていたが、夜の仕事は体力勝負。「長期的に続けられるのか」と、将来を見据え退職。

 何か当てがあったわけではない。新しいチャレンジがしたいと100万円を握りしめ、住むところも決めずに東京の街に旅立った。

 

 「その時、ネットサーフィンで”アロマセラピー”というのを見つけて『なんだこれは!』と思いました(笑)水商売をしながら合間にエステの仕事もしていたので、『やってみよう!』と。ここでの決断は間違いなく今に至る大きなターニングポイントのひとつでした」

 

なにかできることはなかったのか

 アロマスクールに通いながら、当時日本のスパの先駆けだった都内の外資系スパにて勤務。その後は、全国のスパのコンサルやマネージャー、リニューアルの立ち上げに携わった。

 

 突如として足を踏み入れたスパの世界。ひとつの発見が今の原動力になっている。


 「2004年にハンドヒーリングを用いて、がん患者や精神疾患の方へケアをしている先生にお会いしました。私の両親は共にガンを患ったのですが、『これがあれば両親はもしかしたら、もう少し長生きしたのかな』と、つい最近まで思っていました。もしかしたら、セラピストという仕事を通して、両親のために自分ができたことを探していたのかもしれません

 

 寿命だった。と言えば、それまでかも知れないが、やり切れない気持ちがあったと振り返る。その経験から、お客様には病気になる前のケアやセルフケアの大切さもお客様に伝えている。

  
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ゆいまーるの精神 

 2018年に8年ぶりに再移住した沖縄。

 瀬長島、ウミカジテラスにてスパを運営。12年前に沖縄に来たことで、人としてのあり方が変わり、今回は仕事に対しての見方がまたひとつ変化したそうだ。


 「これまで、シンガポールやタイ、中国、オーストラリアなど、世界の伝統療法を現地で学んできました。その中でも沖縄に住んでいる方たちが持つ、愛や人に対するおもいやり、”ゆいまーる”の精神。人との繋がりがあるこの場所に私がしたい施術があるんじゃないかなと大きな出会いを感じました」


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集大成を表現したい

 そうして、2019年9月に独立し「Mirukuyu spa」を立ち上げた。独立の経緯はどういう意図があったのだろうか。


 「これまではホテルでのスパがメインでした。そこではホテルの人間として求めらる佇まいが不可欠です。すると、本来の自分とは遠のき、体も緊張して自分が行いたい施術が中々できませんでした。そこで、今までの集大成を表現したいと、思ったのが大きなきっかけです。今は完全に一人で営業していますが、とても充実しています」


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子宮は宇宙とつながる場所

 女性のみ1日3組限定の当スパ。リラクゼーション、デトックスコースがあるが、特に反響が大きいのは子宮ケアコースだ。


 「以前、管理職をやっていたとき、ストレスや不規則な生活が影響し生理が半年来なかったりしていました。これって普通のことではないんですよね。ただ、来ないことや、痛み、イライラに女性は慣れちゃうんです。それでいて、ほかのところが痛いと『あっ、病気かな?』と思う。なのに、子宮になると思わない。自分の内側からの異変には気づかない。それを日々ケアすることで未病にも繋がり、体調も整っていきます」

 

 ケアすることで、妊活や婦人系の病気のリスク回避に繋ると考えている。ご両親への想いがあるからこそ、病気になる前にできることを。未病に対する意識を持ってほしいと話す。

 

魂にもう一度、命を吹き込む

 販売業から水商売へと変わり、接客業の面白さを味わった20代。様々な経験を積み重ね、セラピストとして働く今も、話を聴くことを大事にしている。

 

 「お客様に”教えたい、伝えたい”ことを重要視するセラピストさんもいますが、ただ、私は聴きたいんです。どんな人生を歩み、今どんなことを思いながら生きているのか。それらをお聴きし、再び命が輝く瞬間に立ち会え、その人らしく生きていく姿を見ていくことが私の仕事のやりがいです」

  
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さいごーどこに向かっているかはわからない。けど、なにかに向かっている

  「10代、20代は人生経験、いろんな引き出しが欲しかったのかもしれません。お水やスパも多様な人達の苦悩を聞ける。そこに触れたかったんだと思います」

 

 常に人との触れ合いの中で生きてきた人生。これからは受け取ったものに対し、希望を渡していけるようになりたいそうだ。

 

 「今、思うのは様々なお客様に対して、『大丈夫だよ』と。プラスな要素をお伝えできたらと思います。そのためにも、まずは自分自身がその希望となる存在になれたらなぁと(笑)これからどこに向かっているかは正直わかりません。ただ間違いなく、その未来には何かがあると思っています。振り返った時に、私がなにをしたかったのかが判明するんだと思って日々を生きていきます」

 

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